中高年サラリーマンランナーの日常

私を含め一般的な市民ランナーは、サラリーマンあるいは自営業をされていて、普段は仕事中心の日常を送っているのではないかと思います。トレーニングの時間をいかにして捻出するのか、仕事や家族との折り合いをどうつけるのか、どんなトレーニングをするべきか、食事はどうするか・・・皆さん同じような悩みを抱えているのではないでしょうか。

今回は、私の日常を紹介します。

何か特別なことを行っているわけではありませんが、一つでも参考になることがあれば幸いです。

生活パターン

夜道は足元の暗さが気になるので、ランニングは朝が中心です。日の出前の清々しい雰囲気の中、静まり返った街中を走るのは、独り占め感が半端なく、幸せなひとときを過ごすことが出来ます。

平日は、夏は4時半に、秋冬春は5時に起床し、30分ほど準備・ストレッチを行った後、約1時間トレーニングを行います。

就寝時間は22時~23時。睡眠時間は最低6時間は確保するよう意識しています。

休日も基本的には起床時間・就寝時間は変わりません。休日のトレーニングは遅くとも午前11時には終えるようにし、後の時間は家族からのリクエストに対応できるようにしています。とはいえ二人の息子は既に家を出ており、家族揃っての食事や買い物、レジャーに出かけることもなくなりましたので、トレーニング後は本を読んだり、テレビを観たり、昼寝をしたり、ダラダラと過ごしています。シャワーで汗を流してスッキリとし、身体や脳が求めるままに午睡を楽しむ、贅沢なひと時です。

食事

超長距離を走り続けるために必要な膨大なエネルギーを、体内の貯蔵量の少ない糖質でなく、貯蔵が十分な脂肪由来にシフトするために、「糖質制限」に取り組むウルトラランナーが増えているようです。

私自身も以前から糖質制限に興味があり、2年前に一度チャレンジしたのですが、当時は単身赴任中で外食中心ということもあって、いつの間にかやめてしまいました。このときは、チーム・エモやんのフード・アドバイザーYさん(現在UAS在住)に食事メニューやレース中の補給に関するアドバイスを頂き、レース中(小江戸大江戸200k)のサポートもして頂きました。Yさん、その節はご主人共々、お世話になりました!

先日、ウルトラランナー小谷修平さん(注1)のウェブセミナー「超持久力への肉体改造」を2週にわたって受講し、それをきっかけに二度目の糖質制限にチャレンジしています。

タンパク質:脂質:糖質=13~20:20~30:50~65が厚労省推奨の摂取割合で、小谷さんほどのランナーになると、この比率が20:70:10と、糖質割合はかなり低くなります。小谷さん曰く、中途半端に糖質制限を行うと大抵失敗するので、まずはマフェトン理論(注2)で提唱されている30:30:70を目指すべきとのことでした。

朝はランニング前にMCTオイル入りのコーヒーを飲んで、脂肪を燃やしやすい状態にします。ランニング後は味噌汁とほんの一握りのごはん、それとトレイルランナー山本健一さん、通称ヤマケン(注3)が動画で紹介していたオリジナルスムージーをコップ2杯飲みます。リンゴ1/2個、バナナ1本、セロリ、青梗菜、豆乳、牛乳、水、レモン汁、きな粉、はちみつをミキサーに1分かけると出来上がり。旨いです。

朝食から昼食までの間、MCTオイル入りコーヒーを飲んで
空腹を紛らわせています

昼食と夕食は糖質オフをあまり意識せず普通にバランスよく食べています。お酒はほとんど飲みません。飲むのは好きなのですが・・・。

サプリメントもいろいろ試してみましたが、最近は、前述の小谷さんが販売しているCCとCCPを摂取しています。加えて、筋肉維持と内臓疲労リカバリーのために、朝のトレーニング後と寝る前にKentaiのPOWER PROTEIN(糖質ゼロ)と、岩本能史(注4)さんが販売しているグルタミンとオルニチンを豆乳に溶かして飲んでいます。

(注1)小谷修平さん ウルトラウルトラランナー、ランニングコーチ。㈱修徳代表、東大工学部、同大学院、フィットネス企業を経てコーチを開始。主な競技実績は2018年24時間走競技 世界ランキング10位、2017年24時間走競技の世界選手権日本代表など。

(注2)マフェトン理論 フィリップ・マフェトン博士が考案したトレーニング方法。食事・運動・ストレスコントロールの三本柱をバランスよく実践することで、持久力と競技成績が向上するそうです。心拍数を低めに抑えた有酸素系トレーニングを行うことによって脂肪を燃やせる身体になるとのこと。

(注3)山本健一さん 通称ヤマケン。2009年UTMBで8位、2013年、2016年アンドラウルトラトレイル(AUTV)で2位、2018年ウルトラツール・モンテローザで2位など、数々の輝かしい功績を残してきたトレイルランナー。山梨で高校教師をしながら活動を続けてこられましたが、2015年5月よりUOUDINIの契約アスリートとしてプロに転向。

(注4)岩本能史さん 前回紹介した「違う自分になれ!」の著者。2003年スパルタスロンで6位、2011年BADWATERで6位など、数々の輝かしい功績を残してきたウルトラランナー。 Club MY☆STARランニングチーム代表、㈱オフィス・マイスター代表。

練習メニュー

ウルトラマラソンを主戦場にしていることもあって、これまではスピード練習は軽視していました。先日、トレイルランナー安藤大さん(注5)の個人レッスンを受ける機会があったのですが、安藤さん曰く、老化に伴う走力の衰えは、「筋力」と「関節の柔軟性」の低下が原因だそうです。思い当たる節もあり、最近は意識してスピード練習を取り入れるようにしています。

平日(月~金)は5日間のうち3日間は走るようにしています。一度に走る距離は10kmで、平坦バージョンと坂道バージョンの2種類あります。

1日は平坦バージョンをジョグ3km+スピード上げて4km+ジョグ3kmで合計10km走ります。

残り2日は坂道バージョンで上り500mダッシュを8本途中に入れて合計10km走ります。

坂道バージョン
(高低図では急坂に見えますが、3%程度の緩やかな坂です)
上り500mダッシュ→ジョグ→下り500mダッシュ→ジョグ

を繰り返します

休日の土日のどちらかは、箕面駅前から箕面大滝を経由して箕面勝尾寺まで、標高差300mの坂道を1往復(11km)+平坦19kmで合計30kmを走ります。もう一日の休日は、ジョグで10kmを軽く走ります。

箕面勝尾寺までの坂道
平均勾配5.5%、テンポ良く走れるほどよい勾配です

これでいくと1週間で73km、1か月で320kmとなるのですが、実際は予定通りにはいきません。

平日は、「もう少し寝たい」という誘惑に負けてしまい、三日続けてサボるなんてことはよくあります。休日も坂道を途中でやめてしまい、平坦な道で距離の帳尻を合わせることもしばしばです。

コロナや梅雨の影響もありましたが、4月~6月は平均277km/月と思惑通りに行かず、意志の弱さを日々反省しています。

夜は筋トレに励みます。NHKの「みんなで筋肉体操」をはじめ、最近はYouTube等で筋トレ動画が頻繁に紹介されています。その中で、短い時間で長く続けられそうなものを厳選してメニューを組み立てました。

 腕立て:手の幅広めで20回+手の幅狭めで20回(みんなの筋肉体操参考)

 腹筋ローラー:30回(岩本能史さん推奨)

 片足踏み台昇降:片足6分(ヤマケン推奨)

 骨盤ウォーク:部屋の端から端まで約2.5mを数往復(安藤大さん推奨)

 台の上に片足を置いて、もう一方の足を、骨盤を意識して上下させる(同じく安藤さん推奨)

このメニューですと、30分で終えることが出来ます。

毎日やるのではなく、一定の回復を待ってからの方が筋力アップにつながるようです(超回復)。

筋トレをやらない日は「今日は筋肉を休ませる日だな」と、自分に言い訳するのですが、ズルズルとサボる日が続き、これまた意志の弱さを痛感する今日この頃です。

(注5)安藤大さん 100か国100レースを掲げ、世界各地のレースに参加。世界中のトレイル、砂漠、北極、荒野を駆けるランニングコーチ。

以上、これが私の日常です。参考になりましたでしょうか。

くじけそうになる弱い自分と戦いながら、今日も頑張っています!

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