活字中毒 ①

筋金入りの活字中毒です。といっても最近は老眼が進んだせいか、読書量はピーク時の四分の一程度に止まっています。

小学生のころから推理小説に夢中になり、明智小五郎、アルセーヌ・ルパン、シャーロックホームズ等々、図書館にあるシリーズものを片っ端から読んでいました。

中学になるとエラリー・クイーンやアガサクリスティ等の海外ミステリーにのめり込み、高校では理系コースに進んだにも関わらず、司馬遼太郎を読み漁り、大学受験の現実から逃避していました。

成人になってからは、完全に乱読です。ジャンルを問わず、気に入った本は後先考えずに買っていたので、ホンゲル係数は(総支出に対する書籍購入費の割合。こんな言葉があったとは!)、かなり高かったと思います。

以下、好きな作家の方々です(50音順)。

相沢沙呼、浅田次郎、あさのあつこ、綾辻行人、有川浩、伊坂幸太郎、冲方丁、大沢在昌、小川糸、小川洋子、奥泉光、小野不由美、恩田陸、海堂尊、角幡唯介、川島誠、京極夏彦、近藤史恵、沢木幸太郎、佐藤多佳子、椎名誠、清水義範、須藤靖貴、辻村深月、筒井康隆、砥上裕將、堂場瞬一、中井英夫、原田マハ、百田尚樹、誉田哲也、万城目学、三浦しおん、三島由紀夫、村上春樹、森絵都、森見登美彦、山田宗樹、夢野久作、夢枕獏、横山秀夫、米澤穂信、リリー・フランキー・・・

好きな作家をあげだすと、きりがありません。未だ誰か忘れているような気がします。

毎年、年末になると私の年間ランキングベスト5を決めて、年賀状で披露しています。ちなみにここ5年間の一位は以下の通りです。

 2019年 古典部シリーズ 米澤穂信

 2018年 極夜行 角幡唯介

 2017年 蜜蜂と遠雷 恩田陸

 2016年 デッドヒート 須藤靖貴

 2015年 トレイルランナー ヤマケンは笑う 山本健一

さて、ここからが本題です。このように活字がないと生きていけない私は、当然のことながらランニングやアンチエイジング関係の本も読みます。以前に紹介した岩本能史さんの「違う自分になれ!」もそのうちの一冊です。今回はその中から最近読んだ2冊を紹介したいと思います。

走る高齢者たち 福田玲三著 梨の木舎

著者の福田さんは1923年生まれで現在96歳。太平洋戦争中、南方で兵役され、戦後は国鉄労働組合に従事し1984年に定年退職。1982年第1回佐倉朝日健康マラソンを皮切りに、ほぼ毎年フルマラソンに出場され、2016年のホノルルマラソンを93歳で完走。最近は主に5kmのマラソン大会に出場されており、2019年10月にはローザンヌマラソン・ノルディックウオーキング10kmを2時間42分11秒で完走されました。

スマトラ島での敗戦、マレー半島での日本降伏軍人としての労役、国鉄労組書記として勤務されたときのGHQ占領下で起きた松川事件、下山事件、三鷹事件の裁判支援等々、前半部分は歴史証言としての内容となっています。

後半ではご自身のマラソン人生を振り返るとともに、全国各地の高齢ランナーたちを訪ねた時の記録が綴られています。

戦争を体験された著者の平和への思いが全編に渡って貫かれており、最後は「戦争体験者の一人として『平和だからこそ走れる』ということを改めて力説したい」と締めくくられています。

偉大なる先輩ランナーの生き様に感動しました。敬意を払いたいと思います。

また、この本には7人の高齢ランナーが登場します。「自分を幸福と思いますか」との問いかけに、皆さん異口同音に「思う。この健康に勝る幸福はない」「走れる幸せに感謝」と仰っています。

平和のありがたさ、走れることへの感謝を改めて知ることができた一冊でした。

走る高齢者たち 福田玲三著 梨の木舎

黄金の60代 郷ひろみ 幻冬舎

日経の広告を見て思わず買ってしまいました。

 僕は大器晩成だ、と信じてやってきた。

 ずいぶん前から60代を人生最高の時期と考え、あれこれ準備を整えてきた。

 だから、僕の成功は60代から始まる。

うそ~、17歳で「男の子 女の子」で華々しくデビューされ、その後も「お嫁サンバ」「よろしく哀愁」「言えないよ」「GOLDFINGER’99」などのヒット曲を量産し、32回も紅白歌合戦に出場されたじゃないですか。まぎれも無く日本のトップシンガーの郷さんが何を仰いますやら、と思い切り突っ込みながら読み始めたのですが、読み進めるにつれ、郷さんの隠された生き様や、習慣、こだわり、歌に対する思いを知り、多くのことを気づかされました。文章にも嫌みが全くなく、とても読みやすかったです。

郷さんは、「人間は、若くない時間を多く生きる」と述べています。早くからそれを見据えて生きてきて、ワクワクと60を迎える準備してきたと言います。

また、「特別なことはしていない、当たり前を続けているだけ」「続けることを、できる人が少ない」とも言っています。イチローさんもそうですが、天才とか神だとか呼ばれる人は、「当たり前のことを続けることができる」人なのでしょうね。常に現状に満足せず、いつまでも輝き続けるために、常に準備と努力を怠ってこなかった郷さんに、ただただ敬服するばかりです。

歌の世界と私の目指すランニングの世界とは勿論違うものでが、随所に心に響く言葉がちりばめられ、40代や50代の中高年世代に間違いなくオススメの一冊です。

郷さん、100歳まで歌い続けて下さいね! 応援しています!

黄金の60代 郷ひろみ 幻冬舎

今回の紹介は以上です。これからも折を見て気に入った本を紹介したいと思います。

ランニングの投稿より多くなったりして・・・

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