涙腺崩壊
年のせいか、めっきり涙腺が弱くなりました。
元来、涙もろい方だったのですが、最近はその度合いがより強くなってきた気がします。「なんでこのシーンで!」と思うようなタイミングでウルっと来ることがあり、自分自身でも涙腺決壊のポイントがよくわかりません。

最近では・・・
森進一の息子Hiroが襟裳岬を歌うのを見て
MCの中井君も「泣きそうになった」と言っていましたが、私も同じでした。何故かはわかりません。Hiroの歌声が少しだけ森進一に似ていたとか、森進一の若いころを思い出したとか、息子が歌うのを見る森進一の目が優しくて、まさに父の目線だったとか...諸々の要因があったのは確かですが、だからと言って泣くほどでもないだろう、と思うのですが...
NHK朝の連ドラ「エール」の最終週の予告編を見て
本編ではありません、予告編で泣いてしまったのです。勿論、本編を見て泣くことは何度もありました。最近では、主人公・古山裕一の幼馴染で親友の佐藤久志が、甲子園のマウンドに立って「栄冠は君に輝く」をアカペラで独唱するシーンは、何度見ても大号泣しました。
予告編はワンカットが短いながらも、その週のストーリーがなんとなくわかります。一人娘の結婚、オリンピックマーチ作曲の依頼、そして最愛の妻である音が病院のベッドで横たわるシーン。一瞬のカットを見ただけで、頭の中に瞬時に物語が浮かんできて、涙腺が緩んでしまいました。
映画「鬼滅の刃」のラストシーンを見て
ネタバレになりますので、ストーリーのことには触れませんが、ラスト数分は大号泣。エンドロールが終わって館内が明るくなっても、しばらくは立ち上がることが出来ませんでした。
このケースはわかりやすいですね。観た人は泣くという前評判でしたので、泣く準備は整っていたと思います。三、二、一、はいっ!て感じで泣きました。
三つの例は最近のものですが、これまでも電車の中で母親が小さな子供を抱っこしているのを見ては涙腺を緩め、我が家のペット(兎のソラちゃん)の水が切れてのどの渇きを訴えている表情を見ては涙をそっとぬぐい、保育園児の遠足を見ては嗚咽を漏らしetc. etc.

起きているときだけではありません。就寝中に泣いてしまい、目が覚めることもしばしばです。夢を見ているわけでなく、突然に嗚咽を漏らし、涙がとめどなく流れてしまうのです。ただ、この現象はなんとなく原因がわかっていて、泣いた後には非常にすっきりした状態になるところを見れば、おそらくストレスホルモンを体外に排出するために泣いているのではないかと思われます。脳で何かを感じたから泣くのではなく、自己防衛的に泣いているのでしょう。
年を取ると涙もろくなるのは、感情移入しやすくなったのでも、感受性が豊かになったのでもなく、大脳の中枢の機能低下が真の理由だと言われています。「背外側前頭前野」と呼ばれる部位が脳全体の司令塔となり、記憶や学習、行動や感情を制御しており、涙もろくなったのは、この部位が担っている感情の抑制機能が低下したからだそうです。
生理学的や医学的に説明されるとそれまでなのですが、それでは面白くありません。
涙が流れるのは・・・
人の優しさを知ったから
他人を思いやる気持ちに気付いたから
本当に大事なものが何かがわかったから
と言ったら、ちょっとカッコつけすぎでしょうか。
うっ、自分で言ってて涙腺が緩んできた。
どうやら脳の老化は着実に進んでいるようですね。