現場は大変です
どんな仕事でも、現場は大変です。指示を出す人は机に座って言いたいことを言いますが、最前線に立って様々な問題を処理しなくてはいけない現場のスタッフの苦労は計り知れません。ということを、先日のパラリンピックの開会式を見て、つくづく思いました。
国旗掲揚のシーン、皆さんは違和感なかったでしょうか。
ん? 縦横間違ってないか? 私はそう感じました。
ちなみに、ご覧になっていない方のためにそのときの映像を載せますが、ちょっと変ですよね。
ちなみに、時間がたってからの映像はこんな感じで、正常な向きに戻っていました。
はて、私だけの見間違いだろうか。翌日、会社で皆に尋ねてもだれもこのことに気付いておらず、ネットを見てもこの時点では大きな話題にはなっていませんでした。Twitterで軽くつぶやかれている程度で、しかも「あれは付け間違えたのではなく、風の影響で紐に絡んだだけ」という意見が主流でした。
どうも腑に落ちず、仕事中にもかかわらずネットで画像を検索し、私なりに解析してみました。その結果はこのとおり。
両画像を同じ尺度に調整し、何カ所かの基準点を結んでみると、やはり付け間違えたとしか思えない結論になりました。とはいえ、私としては取り付けた自衛隊の方々を責めるつもりは毛頭なく、「やってもうた感」満載の話題を提供してくれたことに、むしろ感謝したいと思っています。
自衛隊員A (この人がリーダー、国旗を見上げながら)ん? なんか、おかしない?
自衛隊員B 縦、長ないか? って言うか、縦横、間違えてつけてるやん!
自衛隊員C おれちゃうで
自衛隊員D (先頭左端を持って歩いていた人)おれはちゃんとつけたで
自衛隊員E (先頭右端を持って歩いていた人)・・・・おれ、そういやつけてないワ
自衛隊員F (後方左端を持って歩いていた人)おれも、ちゃんとつけたで
A~E お前がつけたらあかんやん!
自衛隊員F しゃーないやん、つけたかったんやし。誰も止めへんかったし
自衛隊員B どないすんねんこれ、一回おろすか
自衛隊員C 君が代、もうすぐ終わるで。今更おろされへんやろ
自衛隊員A (インカムを聞きながら)はい、いえ、ちゃんと付けたと思ったんですが、あっ、はい・・はい、わかりました
自衛隊員D 本部、どない言うてる?
自衛隊員A めっちゃ怒ってたわ。とりあえず最後まで上げて、次のセレモニーやってる間におろして付け替えろって。あ~、わし首やわ~
自衛隊員F まあ、まあリーダー、元気出してください
A~E お前が言うな! ボケ!
といった会話が交わされたかどうかは別にして、現場はきっとパニックだったと思います。どの世界も現場は大変ですね。
後日談
今日は8月26日、ネット上でもこの話題が多くなってきました。実は別の二つの説を思いつきまして。
その1 本当は正しく取り付けていたが、下の部分が何かの拍子に外れてしまい、風にあおられ紐に巻き付いた。放送されたのは、あたかも縦横間違ったように見える奇跡のタイミングだった。
なぜこの説を思いついたかというと、赤丸と端までの距離が短すぎるのではないかと気付いたからです。(下の○の部分)
その2 実は、意図があって縦横逆に取り付けた
パラリンピックの開会式には、隠された様々なメッセージがちりばめられていました。「#WeThe15」がスタジアムの敷地内に映し出されたり、随所でハンディキャップを持つ人の平等な権利、地位を再確立するための演出が施されていました。国旗の向きにも何か意味があったのではないでしょうか。
多様性? 規定概念からの脱却? う~ん、何でしょう?
ひょっとして、裏方を支える現場の底力! って、やっぱ現場かい!