元気の源はお菓子??
先日、5年ぶりに徳島の実家に帰省しました。
2008年に父が他界してから一人で暮らしている母は今年の誕生日で89歳になります。
勿論、年相応に「おばあちゃん」なのですが、驚くほど元気です。
腰もまっすぐで、足腰もしっかりしています。
なんせ、久しぶりに会っての開口一番が「9月に全国大会で東京に行くから」ですから。
私が小学生の時ですから、もう50年近く前になると思うのですが、その頃に始めた日本舞踊をずっと続けており、どうやら全国大会に出場するとのこと。
「全国大会に行くってことは、県大会や四国大会を勝ち上がったってことなの」と聞くと、母はドヤ顔で四国大会のパンフレットを差し出し「私が最年長だったのよ」と嬉しそうに言うのでした。
記憶力の衰えで、踊りの振り付けを覚えるのに苦労しているようですが、それでも週に一度は近所の師範のところに習いに行き、みっちりと練習を重ねているようです。
母の元気はこれが理由なのでしょうか。俄然興味が沸いてきた私は、母の日常生活をじっくりと観察することにしました。
母はとにかく良く動きます。台所での食事の準備、片付け、風呂のお湯張り、私が寝る布団や寝間着の用意、などなど。
ようやく落ち着いて座ったかと思うと、猫背になることはなく、背筋をピンと伸ばしてきれいな姿勢を保っています。ちなみに、田舎の家なので畳に座布団を敷いて座るのですが、私には座椅子が用意されています。どっちが年寄りなんだか・・・
もっとゆったり座れば良いのにと言うと、本人はこの姿勢の方が楽なのだそうです。
ここまでは、模範的な高齢者ですが、いざ食事となると驚きの連続でした。ちまたで良いと言われている食事方法は、簡単に言うと「三食バランス良く食べましょう」ですよね。お年寄りはもっと肉を食べるべきだという説もありますね。
ところが母はご飯もおかずもほんのちょっと。それぞれ握り拳の半分程度の量でしょうか。おかずも1種類、せいぜいそれに漬け物を加える程度です。
「そんなちょっとで大丈夫?お腹すかないの?」と聞くと
「歳をとったらそんなに食べられないんだよ。それに足りない分はお菓子で補っているし」
えっ、お菓子? 私の頭の中は??だらけでした。だってそうでしょう。ちまたでは低糖質推奨がさんざん謳われているのですから。
果たして、食事が終わって場所を居間に移してから、母はずっとお菓子を頬張っています。チョコレート、おかき、おまんじゅう、などなど。どこにこれだけのお菓子を隠していたんだと思うほどの量です。
「ほれ、あんたも食べな」と勧められるのですが、もはや夕食でお腹はパンパン、一ミリもお菓子が入る余地などありません。母親にしてみればそれが不思議なようでしたが、そりゃあなた、晩ご飯ほとんど食べていなかったですやん、と心の中で思い切り突っ込みました。
しかも「あ~、のどが渇いた」といって、氷を山のように入れた水を一気飲みしているではありませんか。え~、冷たい水って胃腸に良くなかったんじゃないの~!(心の声)
あまりの暴飲・暴食ぶりが心配になってきたのですが、どうやらこの食生活をずっと続けているようで、定期的な健康診断でも何の問題もないようです。
夜は9時過ぎに就寝。TVのOFFタイマーをセットして、TVを観ながら寝落ちしているようです。え~、就寝前のTVやモニターの明るい光ってNGじゃなかったの~!(心の声)
朝は5時に起床。自転車に乗って近くのお墓にお参りをするのが日課だそうです。勿論、この日は私も付き合いました。ランニングで。1リットルの水が入ったボトルを自転車の前のかごに乗せ、それでもしっかりと自転車を漕いで行く姿はとても89歳には見えませんでした。
さて、いかがだったでしょう、我が母の日常は。帰省中にはその機会はなかったのですが、我が家にはしょっちゅう誰かが来ているようです。田舎ならではのご近所づきあいが続いていて、それも元気の理由ではないかと思います
ひょっとしたら100歳まで生きるかもしれませんね。
といいながら、実は100歳まで生きると確信しています。そのときには「千恵子ばあちゃん大いに語る 長生きしたければお菓子を食べなさい」なんて本を書いてもらおうかな。
これからも元気で長生きしてね。