第1回矢倉沢往還

10月15日(日)・16日(日)、第1回矢倉沢往還に参加してきました。

結果を先にお伝えしますが、100km過ぎ、20時間経過時点でリタイアしてしまいました。

「暑さにやられました。大山阿夫利神社までの上りが予想以上に厳しかったです、以上」

で終わることはできますが、もう少し詳しくリタイアに至る過程を残しておきたいと思います。

・足の変化

序盤はペースを抑えたこともあり、20kmあたりまでは状態に大きな変化は見られませんでした。チェックポイントで撮った写真に時間が記録されていましたので、それを基にペースを算定してみました。

それにしても遅いペースです。ウルトラマラソンに出始めたころは6分/kmのペースでレースを走っていたことを考えると、ちょっと遅すぎではと自分でも呆れてしまいます。

しまなみ海道ウルトラウォーキングのときの平均ペースが12分20秒/kmでしたので(全行程ウォ-キング)、第3チェックポイント以降はそれに近いペースまで落ちています。

休日のロング走がせいぜい30km程度でしたので、やはりそれより長い距離になると対応が出来ていないことがわかります。具体的には足の付け根付近(大腿筋膜張筋?腸腰筋?縫工筋?)が痛くなり、少し走っては歩き、少し走っては休憩の繰り返しとなりました。

第6チェックポイントが極端にペースダウンしているのはひとえに大山阿夫利神社までの上りが厳しかったからです。大山阿夫利神社が標高1,252mの場所にあるなんて。ちなみに関西で最も高い金剛山が1,125m、六甲山が931mですのでそれより高い場所になります。事前にこのことがわかっていたら、おそらく上り始める前にリタイアしていたと思います。

ただし、折り返してからの下りは快調でした。どのレースもそうなのですが、70km付近でこれまでの足の不調がウソのように回復することがあります。山からの下りということもあったのでしょうが、どんどんスピードは上がり、次から次へと前を行くランナーを追い越していきました。

ただし、それも1時間近くで元の状態に戻り、足の付け根の痛みはその後もずっと残りました。

大山阿夫利神社から見える夜景

・カラダの変化

気温は25℃を超えており、カラダは絶えず水分を欲していました。過多な水分補給は胃の不調に直結するので要注意なのですが、今回は我慢できずに何度かペットボトルを一気飲みしてしまいました。

幸い、胃が不調になることもなく、内臓系のダメージは少なかったと思います。

ただ、肩コリと腰痛はいつも以上にひどく、やはりこれも長距離練習の不足によるものかもしれません。

・ココロの変化

足のダメージに比例して、ココロのダメージも蓄積されていきました。

60kmの丸山城址公園エイドの制限時間が18時10分、50kmを過ぎたあたりから、ひょっとしたらこれは間に合わないのではと半分諦めかけましたが、たまたま一緒になった女性3人組(そのうち一人はこれまでも何度かご一緒させていただいた三重のUさん)に引っ張られるかたちでなんとか制限時間の5分前にエイドに到着することが出来ました。

不思議なもので、このエイドを過ぎるとメンタルはすっかり回復し、大山阿夫利神社も知らぬが仏でなんとかクリア、時間的にも2時間近い余裕が出来ましたので、精神的に楽にはなりました。

ただ、92kmの富士見塚エイドを出発したあたりから、最後の難関「足柄峠」が頻繁に頭をよぎるようになり、おまけに日中の暑さを思い出して、明日もう一日暑い中を走らなくてはいけないのか、時間ギリギリにゴールできたとして、そこから家に帰り着くのは10時前になるし、とネガティブマインドスパイラルに陥ってしまいました。

地図を見ると伊豆箱根鉄道の大雄山駅を過ぎると足柄峠を越えるまでは駅はありません。始発電車を調べると5時24分。あと1時間ちょっと。

こうなるとメンタの修復は不可能です。何かに引き寄せられるように足は大雄山駅の方へ。駅のシャッターは未だ降りていましたが、近くの商業施設の階段でテーピングを剥がし、ゼッケンを外し、ジ・エンドです。

・ストレス

コースが難しかったこともあり、随所でGPS(主催者があらかじめ用意してくれたコース案内付きのグーグルマップ)を見ながらの走行となりました。GPSは使わないというポリシーでしたが、このコースを地図だけで走るのは不可能でした。他の皆さんもGPSに頼っていました。

はじめのころは、「お~、なんと便利なGPS」と感動すら覚えましたが、使う頻度が増えるにつれ、むしろストレスになっていきました。

はっと我に返ると、周りの風景を見ずに、一心不乱にスマホの画面に見入っている自分がいました。「くそー、スマホの画面を見に来たんじゃねえぞ」と悪態をつきながらも、結局は最後までGPSに頼ってしまいました。

レース後、冷静になって思い返してみると、要は割り切りなのかなあと思いました。うまく使いこなせば強力な武器になることは間違いないので、今回の経験を次に活かせるようにしたいと思います。

さて、足、カラダ、ココロ、ストレスという四つの切り口でレースを振り返りましたが、「レースの翌日が休みだったら・・・」とつくづく思いました。勿論、「たられば」は禁句、いまさら何を言っても負け惜しみでしかありません。

とは言いながら、レースを楽しむためには、翌日の休みをきっちり確保するというのも、意外と重要な戦術なのかもしれませんね。

と、ここまで書き終えて大会主催者のHPを見ると、

「第2回矢倉沢往還 2023年4月15日開催予定」

とアップされているではありませんか!

さあ、どうする、どうする。出る?出ない?

おっとその前に、11月18日から始まる今年のメイン・イベントはもう目の前です。それに向けて心身ともにリセットして準備をしなければ!

ゴール地点から富士山が見えました

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