小江戸大江戸200k その2
今回は後半の大江戸コースを紹介します。
小江戸コースを走り終えた時点で、かなりの疲労が全身に溜っていますが、蓮馨寺でお腹を満たし(カップラーメンかカップ蕎麦)、午後7時ごろ気分を一新して大江戸コースに足を踏み出します。
スタート直後に大江戸コース最大のヤマ場を迎えます。約30キロ延々と続く直線道路、通称「川越街道」。進めども、進めども一向に山手幹線に到着する気配はなく、寒さ、空腹感、眠気、吐き気、足の痛みと闘いながら、それでも一歩一歩前に進み続けます。次のエイドステーション「成願寺」までは37キロありますので、途中で補給をうまくとれるかどうかが大きなポイントとなるでしょう。
長かった川越街道を終え、山手幹線に入ると左手方向に新宿副都心の超高層ビル群が姿を現し、ようやく都心に入ったんだなあという実感がわいてきます。ただ、眠気と吐き気はピークを迎え、過去には道路沿いのマンションのエントランスで仮眠をとったこともありますし、成願寺エイド名物のカレーのにおいをかいだ瞬間、吐きそうになったこともあります。しかも、前回、前々回はこのあたりで「家に帰りたい病」が発症してしまい、リタイアしてしまったという、正に鬼門と言ってもいいのが新宿だと思います。
さて、コースはここから都心の様々な名所をまわります。ちゃんとコース通りに走ったという証に、七つのポイントで写真を撮ることが義務付けられており、ゴール後にその写真を提示しなければなりません。
撮影ポイント以外にも、六本木ヒルズや皇居、両国国技館、スカイツリー等々、都心の観光名所を通過するので、飽きが来ず都心ランを満喫することができます。おそらく東京駅あたりで夜が明けると思いますが、早朝の誰もいない東京のど真ん中を走るのは本当に気持ちの良いもので、眠気や疲れが一気に吹き飛んでしまいます。
さて、楽しかった都心とお別れし、再び川越を目指します。赤羽エイドから秋ヶ瀬エイドまでの20キロ近く続く荒川沿いの道、そして秋ヶ瀬エイドからゴールまでの10キロ近いバイパス道の二つの地獄が待ち構えています。
このあたりになると、体力の限界はとっくに超えており、意識はもうろうとしながら、引きずるように足を進めます。少し走っては歩き、また走っては歩き、これを延々と繰り返します。
二回目の夜を迎えるころ、長かった旅も終わりを迎えます。過去3回ゴールしていますが、1回目はホテルに帰ってからの記憶がなく(このときは大阪からの遠征でした)、2回目は東京の家に帰る途中で電車を降りて何度も吐いてしまい(このときは東京に単身赴任していました)、3回目は家に帰るまではなんとか我慢できたのですが、帰りついた瞬間に吐いてしまいました。
書いているだけで疲れてしまいました。本番まで残り2週間とちょっと。不安と心配は多々ありますが、それもまた得難い経験です。レースを迎えるまでのプロセスも大事だと思っていますので、せいぜいもがき苦しみ、最後の最後まで悩み続けたいと思います。
では、次回「準備編」をお楽しみに。